LINEで送る

初めての方はドローンの免許・許可ガイドをぜひお読みください。

unnamedC16MDCT9

 

ドローンを飛行させる際の直接の管理法は航空法なので、一般的には航空法の罰則が紹介されることが多い。

もちろんこれは正しいし、もっとも適用される罰則は航空法だろう。

しかし、では罰則は航空法だけなのかといえばそれは違う。航空法以外にも適用の可能性のある法律はわんさかあるのだ。

ドローンそのものがまだ浸透していないため前例がない。そのため推測の域を出ないのは申し訳ないとは思うが、「これは絶対に適用になる」という法律から「これは微妙だな」という罰則を紹介したいと思う。

アイコン 目これを読んでくださった方の中にはそれぞれの法律の専門家の方もいらっしゃると思います。
違う意見や補足意見があればぜひご意見をお聞かせいただければと思います。その場合は下のコメント欄にいただければ検討の上、本文に反映させていただきます。

 

ドローンの罰則

航空法

ドローンの直接の根拠法は航空法なので、当然航空法が該当する。

航空法の罰則は、許可や承認なく飛行させたり、ルールに反した場合は50万円以下の罰金が科せられるというものだ。

「なんだ、たかが50万円じゃないか」と思う人もいるかと思うが、それは警察のお世話になっていない人が抱く奢りだ。

立件されて、送検され、裁判になり、刑が確定する、その間のストレスやプレッシャーは大変なものだ。もちろん日本の裁判は公開が原則なのであなたの名前が公のものになる。

ドローンの罰則を受けるとなれば前例が少なく注目度が高いためマスコミも放ってはおかないだろう。つまり社会的制裁も予想されるということだ。

 

軽犯罪法

おそらく軽犯罪法は、プライバシーの侵害として1条23号が該当するだろう、

正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

これが軽犯罪法23号だ。該当すれば拘留または科料に課せられる可能性がある。

例えばドローンを使ってひそかに気になっている隣の部屋の女性の家に忍び込んでモニターで見たりすれば該当する可能性があるだろう。

これを飛び越えてドローンを使って下着を盗んだりすれば窃盗罪だ。こんなことをすれば窃盗罪以上に週刊誌やワイドショーの格好のえじきで、社会的制裁は計り知れないだろう。

 

道路交通法

道路はみんなのものだし、人や車の移動を目的として作られている。そして公道はその上下に管理者の管理権が及ぶので当然公道の上空は公道の管理者の承諾を得て初めてドローンを飛行させられる。

「なんだ、そんなこと言ったって子供は道路で遊んでいるし、それだって目的外使用になるんじゃないか」と言いたくもなるかもしれない。

しかしドローンの飛行によって予測される被害と子供の遊びによって予測される被害を比べてみれば並列にあつかわれるテーマでないことは明らかだ。

現行の道路交通法ではドローンの使用は目的外の使用になる可能性が高く、そうなると道路使用許可という手続きを踏む必要が出てくる。無許可で使用した場合は3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金を科せられる可能性がある。

 

警察行政としては得体のしれないドローンに対して前向きな姿勢ではなく、商用利用として公道の上を飛行させる場合は現実的には難しいだろう。

ドローンと道路使用許可に関しては

ドローンと道路使用許可|公道の上空を飛行させる件で警察に聞いてみた

を参考にしてほしい。

 

刑法 (過失傷害)

ドローンを飛行させるのであれば、当然それによって起こりうる事態を想定して未然に防ぐ努力をする義務があるが、それを放置して人を傷つけてしまったとなれば過失傷害が該当する可能性がある。

200グラム以下のドローンであれば航空法は適用されないし、仮に万が一落下して人に接触しても被害は限定的だろう。

しかし、ドローンの中には25kgを超えるものもあるし、そんなドローンがいきなり頭上からおっこってくるような社会であれば安心して生活などできないだろう。

航空法で2重3重のチェック機能がされているとはいえ、それでも防ぎきれない場合もあるだろう。その場合は刑法が直接適用される可能性もあるのだ。

 

文化財保護法

ドローンを使って文化財を撮影し、あやまってぶつかってしまったとすると、文化財保護法の195条が適用される可能性がある。

第百九十五条   重要文化財を損壊し、き棄し、又は隠匿した者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。

文化財を撮影したい、今までになかったようなアングルがドローンでは可能だと思う気持ちはわからなくはないが、文化財はみんなの物であってあなただけのものではない。

にもかかわらず一方的な思いでドローンを飛行させ、あやまって文化財を棄損して「すみませんでした」などと学生の合同コンパのノリは桜田門には通用しない。

マイナーではあるがこういう法律もあるので是非参考にしてほしい。

 

民事上の賠償

銀座のクラブは、「座っただけで10万円」と言われることがあるが、日本の民法では契約自由の原則というものがあるので、たとえば「ドローンでうちの土地の上空を飛んだら10万円」という張り紙でもすれば10万円をとれるんじゃないかと思う人もいるかもしれない。

契約は双方の合意がないといけないが、例えば誰にでもわかるように大きな字で10万円のくだりを表示したら、「それじゃあ誰が見たって(10万円払うことを)承諾したと思うから、ドローンを土地の上空に飛ばしたお前が悪い。」ということになるかもしれない。

これは考えすぎかもしれないが、これほど露骨でなくてもプライバシー権の侵害などで民事上の損害賠償も当然あるだろう。

土地の権利はその上下に及ぶので、他人の土地にはドローンを飛行させないことが原則だろう。

 

まとめ

ドローンは全体から見れば完全に黎明期に該当するし、にもかかわらず有益性や将来性が見込まれいているため法整備が急がれている現状だ。

そのため既存の法律を類推適用することで今のところ解決を試みるということになるかもしれない。

しかし、ドローン関連の事件事故が続けば直接法が制定されたり、航空法の無人航空機の罰則が厳罰化される可能性は十分に考えられる。

ドローンの有益性、将来性は計り知れない。しかしその分悪用されたときの被害は大きく、社会的ショックも大きいだろう。

故意でそのような悪事を働いてそれがバレたのであればあなたがどうなろうと知ったこっちゃないし、そこまで面倒見がいいわけではないが、無知で知らないうちに罰則が適用されたなんて言ったらシャレにならないだろう。

その為にも最低限、航空法以外にも適用される罰則があるんだという知識があっても損ではないだろう。

監修

行政書士として年間300件以上の許認可・民事案件の依頼を受ける。
ドローンの許可・承認の取得は制度発足時から常に業界をリードし、実績と経験で他の事務所を圧倒する。
自身もドローンのユーザー(PHANTOM3 PROFESSIONAL)
行政書士 前場亮事務所
107-0052 東京都港区赤坂9‐1‐7 赤坂レジデンシャル534
tel 03-6418-1075(許認可)03-3793-3778(民事全般)

お問い合わせはこちら

お名前 (必須)

メールアドレス (必須)

お電話番号(必須)

ご相談・ご質問・ご依頼