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催し物上空の飛行は包括申請に組み込むことができるかできないかで様々な情報があって、

「余裕で包括申請に組み込むことができるよ」

という意見もあれば

「イベント上空の飛行は包括は絶対NGだ」

という意見の人もいる。

包括申請→いつ、どこで、だれが、何を飛行させるのかを事後報告にして急なフライトに対応する申請方法(ほとんどはこちら)

個別申請→いつ、どこで、だれが、何を飛行させるのかを事前に申告してフライトをさせる申請方法(現状、空撮ではほとんど無い)

 

もともとイベント上空の飛行は大勢の人が集まるし気も緩みやすい。要するにリスクが高いのだ。

さらに本来であればイベントは事前に日時も場所も特定できることがほとんどなので、包括申請に催し物上空の飛行を組み込むことはやや甘めな判断だといってもいいだろう。

ただし、2017年11月で国土交通省での統一した判断の変更があったようなのでここでしっかりと把握をしておこう。

(総論としての情報は把握しましたが、一部未確認の部分もありますので今後も変更があった場合はこちらでご報告します)

 

包括申請と催し物上空の飛行

2017年11月での結論

結論から言えば2017年11月で包括申請に催し物上空の飛行は組み込むことができなくなった。

これは当事務所と航空局とのやり取りの一部だが、航空局の忸怩たる思いが感じられる文面だ。

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滋賀県で11月4日に起こった事件は2017年のドローン事件では大きなインパクトがあった。

上空からお菓子を落とすイベントの最中にドローンが飛行中にバランスを崩して落下し、6人がけがを負ったのだ。

ちなみにこの事件に関してはいまのところ詳しい情報は入っていないが、

①包括許可を取得していたとしても物件投下のカテゴリーの承認を取っていたのか?

②催し物上空の飛行は申請内容に含まれていたか?

などの疑問が残る。

 

当事務所でもイベントでの物件投下の相談は多くあって、「空撮の包括許可を取っていればいいでしょ」という認識の人も多い。

しかし、通常、空撮の包括申請に物件投下は含まないし、物件投下は独立したカテゴリーなので取得する必要があるのだ。

普通であれば「空撮になんで物件投下が必要なの?」という疑問がわくし、私が行政庁の立場だったらそんなリスクのある飛行に包括許可はなかなか出せないだろう。

今回の件では仮に包括の許可を取っていたとしても、いずれにせよ個別に物件投下の許可(航空法上は承認)を取得する必要があったのだ。

 

この事件をきっかけに国土交通省としては催し物上空の飛行に関しては包括許可は出せないとの判断に至ったようだ。

アイコン 目ただし、もともと催し物上空の飛行でも第三者上空の飛行はみとめられていません。第三者上空の飛行はパラシュートの設備やバッテリーの並列化などの設備が必要ですが、現在の普及機ではこれらの設備がなく、リスクや問題点も多く指摘されています。

現実的には第三者上空のドローン飛行は催し物であってもそうでなくても法的には不可能だといえます。

まだドローンそのものの信頼度を構築しなければいけない段階であると判断していいでしょう。

 

今までの流れ

では、ここで2015年12月から現在までの包括許可と催し物上空の飛行の流れを振り返ってみよう。

催し物上空の飛行は前述のように包括申請には反対意見があるカテゴリーであったので、2016年前半は包括申請に組み込もうとしても国土交通省の態度は極めて堅かった。

なかには認められる例もあったかもしれないが、正直な話2016年前半はドローン許可制度の実質的に最初の年であったので担当官による差も激しく、例外が認められやすい傾向にあったと思う。

そのようななか、ある程度の申請実績が蓄積され、国土交通省内でのノウハウもある程度でそろったころに申請内容の簡略化と窓口が本庁から東京航空局と大阪航空局に分庁された。

これが申請・許可に与える影響でのターニングポイントになったのは明らかだと思う。

実際の期日ははっきりしないが、いつのまにか催し物上空の飛行は一律に包括申請に認められるようになった経緯がある。

 

認めない→認める→認めない(今回)

の流れだ。

 

今後の流れの予測

ドローンの社会進出はまだ黎明期で、制度設計にある程度のボラティリティがあるのは仕方のないことだと思う。

このサイトでも何度もメッセージを発しているが、ドローンに関する事件・事故が多発すればより一層許可制度が厳しくなるだろうし、その逆もありうるだろう。

厳しくなると、以下のようなことが予測される

・申請者、操縦者の住民票などの添付での本人確認の提出義務

・法人であれば登記簿などの提出義務

・操縦者以外に補助者の申告や本人確認書類の提出義務

・実際に飛行が予想されるエリアをもっと具体的に指定(簡単に全国包括は出さない)

・飛行実績の報告と申請内容の照合

などが考えられる。

ドローンの許可制度発足時から一貫して国土交通省航空局は真剣なので、なあなあで制度をほったらかしすることは今後も絶対にないと思う。

 

今回の判断は、仕方のない判断

これは私個人の意見なので一つの意見としてとらえてほしいが、今回の判断は仕方がない判断だと思うし、流れを検討すると正しいと思う。

今回の滋賀県の事件は全国ニュースになったが、小さいものを含めれば相当数の事件が報告されていると思う。

ある程度予測のついた事件ではあるが、これを機にやや引き締めが強まることは予想できるだろう。

今回の判断は、ドローンユーザーに「しっかりフライトをしてくれよ」というピリッとしたメッセージととらえてみるのはいかがだろうか。

ユーザーができることは制度の抜け道を考えて違反なフライトをすることではなく、適切な手続きとフライトをすることに尽きる。

行政庁寄りの正論を振りかざして申し訳ないと思うが、ここまで読んでくれたあなたには、できれば自然に受け入れてくれればと願っている。

 

まとめ

ドローン制度は、許可を取得することによって強力な権利を得ることになるが、同時に安全やモラルにかんして責任や義務を負うのだ。

当事務所に相談をくれるユーザーは意識の高い人が多いのでこの権利義務をわきまえている人が多い。

しかし中には許可さえ取得すれば義務なんて知ったこっちゃないという人もいるのも大変に残念だが事実だ。

無遠慮に飛行させて社会的な混乱を引き起こしたり、今回のような事故が多発するようであれば、逆に野放しにするほうが危険だろう。

ドローンはユーザーからすれば夢の産業かもしれないが、一般人からすれば「得体の知れない物」だということは、情報強者であるユーザーがまずはわきまえるべきだろう。

 

空撮業者さんのなかには今回の判断を否定的にとらえる人もいるかもしれない。

しかし大きな流れは社会はドローンを確実に必要としている。

その中の小さな自律反発(反落)だととらえるようにしてみてはいかがだろうか。

監修

行政書士として年間300件以上の許認可・民事案件の依頼を受ける。
ドローンの許可・承認の取得は制度発足時から常に業界をリードし、実績と経験で他の事務所を圧倒する。
自身もドローンのユーザー(PHANTOM3 PROFESSIONAL)
行政書士 前場亮事務所
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