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ドローンは2015年12月に航空法の管理下になり、法律上は”無人航空機”というカテゴリーになった。

管理下になったことでいままでは許可や免許を取得することなく飛行させることができていたのだが、免許や許可の類の手続きが必要になったのだ。

もちろんそれまでのドローンユーザーからは「なぜ許可制にするんだ」と総バッシングになったのは想像しやすいと思う。

しかし、無秩序な飛行を野放しにさせるとせっかくのドローンの健全な発達を損なうことになってしまうし、行政からすれば今のうちに管理下にして着実に発展させていこうという強い思いの表れなのかもしれない。

 

私は東京都港区にある行政書士事務所の代表として年がら年中ドローンの許可・免許申請の依頼を受けていて、その知識や経験をこのサイトにフィードバックしている。

その中で、大変に申し訳ないが「この依頼人はまだドローンの許可制度の仕組みをよく理解していないな」と思うこともあって、もう少し理解できれば飛躍的に安全性が高まるのにと歯がゆい思いをすることも多いのだ。

もちろん航空法というただでさえ難しいイメージのある法律を理解しなければならないし、まだ制度そのものができて間もないので全体的に理解が足りないのは当たり前といえば当たり前だろう。

おそらくあなたもドローンの許可制度・免許制度に興味があるか、実際にドローンの購入を考えているのかもしれない。

あるいはすでにドローンを飛行させているのだがまだ許可申請をしたことがなく、手続きをしないで飛行させていて、なんとなく「これでいいのかな?」と疑問を抱いているのかもしれない。

あなたの思いは私からすれば当然だと思う。情報も少なく、ある情報も難しい言葉が並びわかりづらいと思う人がほとんどだろう。

疑問点 ポイント 女性

私は仕事で依頼を受けるので「航空法は難しいんでわかりません」では困るが、では許可制度そのものが航空法の専門家にしか理解できないブラックボックスのようなものでは困るし、行政庁もそれは望んでいないと思う。

そこでここではできる限りわかりやすくドローンの許可・免許制度を解説し、素人でも一通り読めばなんとなく全体像がつかめるように私が全力を挙げてあなたのもやもやを具現化したいと思う。

これを読破することでドローンの許可・免許制度が理解でき、安全な飛行ができるようになるうえに一番避けたい無許可飛行の危険を回避することができる。

さらにあなた自身でドローンの許可申請ができるようにできる限りナビゲーションをしたいと思う。大変にボリュームがあり読破するのは大変だと思うが、無許可飛行で書類送検されるよりは何倍もマシだろう。

この記事を読破することであなたが安全にドローンを飛行させる一助に必ずなる。ぜひ参考にしてほしい。

 

ドローンの許可・免許制度

ドローンの”免許”とは?

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”免許”の言葉は一つもない↑

のっけから堅い話で申し訳ないが、どうしても飛行の許可というと運転免許を想像するのかもしれない。実際に検索数にしても”ドローン 許可”よりも”ドローン 免許”のほうが圧倒的に多い。

当事務所への問い合わせも”ドローンの免許がほしい”という相談が多いので最初に説明したいと思う。

 

アイコン はてなおそらく多くの方が”ドローンの免許”と考えているものは、「ドローンを法律上の違反無く飛行させる手続き」を想像していると思います。

たとえば自動車免許だと自動車は免許なしでは公道を運転させることが出来ませんが、免許を取得することによって運転することができます。

このページでは、”免許とは”という議論は飛ばして、要するにどうすれば飛行させることができるのかに絞って解説しています。そして、その”免許”とは国土交通省の飛行許可であるとの結論にしています。

そのスタンスを予めご了承ください。

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もちろん”免許”という言葉も間違いではないが、実際には国土交通省も免許という言葉はどこにも使用していない(2016年7月の段階)。

そのため正確には”許可”とするのが自然な考えだろう。このサイトでも許可に統一して言葉を選びたい。

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やや教科書的な話になってしまうが、行政法学上は”免許”という言葉は”許可”の意味合いの中の一部だ。そのためどちらを使っても問題はないし、ほとんどの場合で通用するだろう。

しかし、あなたが実際に国土交通省と厳しいやり取りをする中では正式な言葉を知っているのといないのとでは大きな違いが出てくる。できれば区別をつけよう。

 

ドローン=無人航空機?

前述したが、ドローンは航空法上”無人航空機”というカテゴリーになっている。

では、無人航空機とは具体的にどのようなものなのだろうか?簡単にその要件を見てみよう。

①構造上、人が乗ることができないもの

②遠隔操作ができるもの

③自動操縦ができるもの

この三つがポイントになっていて、①は絶対的条件で、②と③はどちらかができれば無人航空機だし、どちらを兼ね備えていても大丈夫だ。

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さらに、200グラム未満とゴム動力のようなものは安全の担保が目的の規制からはやや外れるため、無人航空機には該当しない。

ここから検証すると、ニュースとかで「海外で有人ドローンが注目されています」とかの報道が流れることがあるが、正確には有人なのでドローンには該当しても無人航空機には該当しない。

しっかりと区別しよう。

無人航空機については、

”無人航空機”とは|その要件をものすごく簡単に説明

を参考にしてほしい。

 

”許可”と”承認”

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では、許可制度の第一歩を説明しよう。

実際にドローンの許可申請について調べようとすると”許可”という言葉に加えて”承認”という言葉が頻繁に出てくる。

現在のところ、許可については

①人口集中地区の飛行

②150メートル以上の高度の飛行

③空港付近の飛行

この三つがその対象になっていて、これらを飛行させる場合は国土交通大臣もしくは空港事務所長に許可を得なくてはならない。

さらに、以下の飛行をさせる場合は承認を得る必要がある。

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①夜間の飛行

②目視外での飛行

③人及び物件との距離を30メートル離すことのできない飛行

④催し物付近の飛行

⑤危険物の輸送

⑥物件の投下

これらの場合は許可に比べるとやわらかい表現の”承認”が必要だ。

法律上は許可>承認となり、無承認飛行よりも無許可飛行のほうがタチが悪いということになるかもしれないが、じゃあ危険物の輸送を無承認でやってもたいして悪くもないだろうととらえるのはそちらの方がタチが悪いだろう。

では、まずは”許可”の必要な3つのケースを検討してみよう。

以上2点、画像参照国土交通省HP

”許可”が必要な場合

人口集中地区

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ドローンは高性能だが、高性能がゆえに万が一に事故が起こった場合は損害は軽くはすまない。機体によっては10㎏を超えるものもあるのでそんなものが空中から落ちてきたではシャレでは済まないだろう。

日本は都市部に人口が集中する傾向があって都市部になればなるほど人もモノも凝縮される。そのため人口が集中する地区とそうでない地区では事故が起こった時の危険の度合いが全く変わってくるのだ。

当たり前だが周りを見渡してみても何もないところでドローンを飛ばすのと都市部で飛ばすのではどちらが危険かといえばもちろん都市部だ。

そこで航空法では人口集中地区での飛行を禁止にし、飛行させたいのであれば許可をとるように制度設計をしたのだ。

 

人口集中地区とは?

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人口集中地区は昭和35年の国勢調査のときから設定された。言葉が表す通り人口が集中している地区ととらえればいいだろう。

設定の基準としては

①原則として人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上の基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接して、

②それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5,000人以上を有する地域

とされている。「そんなこと言ったって、これだけでは何のことか見当がつかない」があなたの本音だろう。私も同様だ。

もちろん制度そのものの基準を知ることは大事だが、それはここでは本旨とはずれるので簡単に「どこが人口集中地区でどこが人口集中地区ではないんだ」というのがわかればそれが一番だろう。

当サイト内、人口集中地区の調べ方を参考にしていただき、実際に飛行させる際は必ず事前にチェックをしよう。

 

空港付近の空域

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ドローンの事故と飛行機の事故を比べた場合に、当たりまえだが飛行機の事故のほうが被害が圧倒的に大きいのは想像しやすいだろう。

もちろんドローンの発展も重要だし飛行させる市民の側の自由も尊重されるべきだが、とはいえ飛行機事故を誘発するような空港の付近の飛行は禁止されている。

どこが空港付近のエリアなのか、どこが飛行禁止空域なのかは

空港付近のエリアの調べかた

を参考にしてほしい。当サイト内のリンクなので安心してほしい。

 

高度150メートル以上の飛行

ドローンは高度が高くなればなるほど操作ミスや無線トラブルが起こりやすくなるし、制御不能になった場合の危険の度合いが増す。

そのため航空法では高度150メートル以上の飛行を禁止とし、どうしても150メートル以上の高度を飛行させたい場合は許可を取得するように定めたのだ。

これはもちろん危険発生のリスクヘッジという意味合いもあるが、現代社会は個人情報の管理が重要視されているので高い高度の飛行は他者のプライバシーの侵害にもなりうるので、その点からも禁止にされている。

アイコン 目高度150メートルとなっているが、実際には申請実務上は150メートルを飛行高度にすると「それでは誤作動があった場合の担保がとれませんので100メートルにしてください」と調整が入ることが多い。

また、都心部で交差点の付近だとさらに高度を50メートルにするよう調整が入ったり、農薬散布においては10メートル程度になる。

国土交通省としては「法律では150メートルが限界になっているけど実際の飛行の運用と危険の発生可能性からこうしてほしい」というのが実務上の意見だし、私も同意見だ。

 

空港事務所への申請

ここで押さえておきたいポイントは、以上3つの禁止空域の内、人口集中地区の飛行は国土交通大臣に対してするのに対して空港付近のエリアと高度150メートル以上の空域は所轄の空港事務所にするということだ。

そのためすでに国土交通大臣に許可をとっていたとしても、空港付近や150メートルを超える高度の飛行をする場合は付け加えて所轄の空港事務所の居許可を得ることになる。押さえておこう。

 

”承認”が必要な場合

夜間飛行

ドローンは原則として昼間での飛行を推奨されている。夜間はドローンを見失ったりヒトやモノと接触する事故が誘発される可能性が高まるからだ。

夜間飛行に関してはたとえばDJI社のドローンであれば灯火の設備があり、プロペラガードを装着することなどが条件となる。

もしプロペラガードを装着しない場合はテープやロープをはり、飛行を告知することで可能になるが、現実的にはプロペラガードの装備が最も費用的に安上がりだろう。

 

目視外飛行

ドローンは原則目視での飛行を予定されているので目視による飛行以外は承認が必要になる。

この”目視”とは、人の肉眼で直接視認できるかどうかがポイントになる。そのため補助者などの操縦者以外の人が視認できたり双眼鏡がないと視認できないような飛行はNGだ。

逆にコンタクトレンズやメガネを装着する場合は目視に該当するので承認は不要だ。

 

人及び物件と30メートル離すことのできない飛行

承認のなかでは最も理解しづらいのがこのカテゴリーだろう。

ドローンの許可制度は衝突などの事故を未然に防ぐことをその目的とされているので他人や他人のモノとの距離はできる限り離して飛行させてほしいということになっている。

そしてその一つのめやすを30メートルとして、30メートル以上の距離が保てない場合は承認を得る必要があるのだ。

この”人”とは操縦者や補助者、申請者以外の人のことで、モノとは自分のモノ以外のすべてということになる。

他人の家や建物や自動車もそうだし、公共物も自分のモノではないので承認が必要だ。電柱も駅もあなたのモノではないのでこれに該当する。

例外的に地面に平面的に付着している道路や線路はモノには該当しない。また崖や岩も自然物なのでモノには該当しない。しっかりと検討しよう。

 

アイコン ペン他人と30メートルを離すことができない状況というのは、公園などの公共の場所では事実上不可能だということになる。

道路であれば時間を選んで道路使用許可を取得して通行止めにすることも可能だが、公園のように”みんなのモノ”という平等意識の強い場所ではこうはいかない。

あなたは「僕がドローンを飛ばすから30メートル離れてください」なんて公園内の人に真顔で言えるだろうか?少なくとも私は言えない。何をわがまま言っているんだと思われるか、場合によっては警察に苦情が入るだろう。

公園は条例レベルで飛行禁止に指定されていることが多いが、このように見れば航空法でも決して認められているわけではないのだ。

 

催し物の付近の飛行

スポーツ大会や盆踊り、結婚式などの多数の人が集まる場所は事故が起きた時のリスクヘッジを考えて承認が必要ということになっている。

学校や会社の運動会もそうだし野外ライブや初詣などのイベントも同様だ。

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ここで重要なのが、空撮だとどうしても人物の上空を撮影したくなるものだが、人物の上空は私の経験上承認を得るのは極めてハードルが高い。現実的には催し物の付近で人物の上空以外を飛行させることになるのだ。

ポイントは、催し物の場合、期日も場所も決まっていることがほとんどだし、大人数が集まるため後述する包括申請にはなじまない。必ず個別申請することになるので注意が必要だ。

 

危険物の輸送

爆発物などの危険物は当たり前だが禁止されている。これは道路上でも同様だが、爆弾などが無許可でドローン輸送出来たら一般市民はたまったものではないだろう。

ここで意地の悪い人は「では、何が危険物で何が危険物じゃないんだ」という疑問を持つかもしれないが、さすがにそこまでは付き合いきれない。

普通に考えて自然落下以上の危険が少しでもあればそれは危険物だととらえるのが無難だ。

 

ここでのポイントは農薬散布だ。農薬は爆薬ではないが危険物であることには変わりがない。農薬が空中からどかっと落下して来たら重大事件に発展するだろう。

 

物件の投下

ドローンでものを輸送し、空中から落下させるのは禁止されている。物件を投下させたい場合は承認が必要になるのだ。

上記の危険物の輸送と同様に、農薬散布は仮に霧状の噴霧であったとしても物件の投下に該当するので”危険物の輸送”+”物件の投下”というダブルの承認が必要になる。

農薬散布については

ドローン飛行 農薬散布の許可承認申請のポイントと注意点

を参考にしてほしい。

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具体的な許可取得のパターン

では、つぎにあなたがドローン飛行させる際の具体的なケースを検討してみたいと思う。

私の事務所にはそれこそ毎日のようにドローン飛行に関しての相談や依頼が来る。

もちろん一つ一つの案件で同じものはないし悩みもそれぞれだが,せんじつめれば①空撮・測量②農薬散布③趣味 の三つに90%は集約されてくる。

この3つに絞って検討してみよう。

①空撮・測量

当事務所によせられる相談や依頼の60%は空撮や測量に関する案件だ。

たとえば撮影会社が依頼空撮することもあれば不動産会社が自社が管理する物件の上空からの撮影をしたいとか、あるいは運動会などの催し物を空中から撮影したいという学校からの依頼も多い。

空撮・測量は原則として

・人口集中地区の飛行(許可申請)

・夜間飛行(承認申請)

・人及び物件と30メートル離すことができない飛行(承認申請)

・目視外飛行(承認申請)

この4つを必要に応じて組み合わせて申請することになる。夜間の飛行が想定されない場合は外せばいいし、目視外飛行をやらなければそれも外せばいい。

スポーツ大会やライブ会場などの催し物にかんしてはこれに付け加えて催し物付近の飛行が該当するが、上記の4つの申請とはやや申請のやり方が変わってくる。

 

空撮・測量のポイント

空撮や測量の場合に重要なのが「何を、どういった目的で撮影するのか」になってくる。

相談の中には「許可を取得するのに目的は重要なのか」といった反応もあるが、実際に申請書には飛行目的を詳細に記載しなければならないし、国土交通省とのやり取りにおいて目的がはっきりしているのかぼんやりしているのかで調整の度合いが大きく変わってくる。

たとえば同じ空撮であったとしても郊外の工場の空撮と都心部の住宅の空撮では飛行の高度も補助者の配置も全く変わってくる。橋梁であれば道路上の安全をどのように担保するのかを具体的に示す必要があるのだ。

 

②農薬散布

ドローンでの農薬散布は日本の農業の特色とよくなじみ、コスト面からも安全面からも期待されている。

農薬散布は

・危険物の輸送

・物件の投下

この二つの承認申請を組み合わせてすることになる。農薬散布は原則として目視外飛行や夜間飛行はなじまないだろう。

農薬散布は作物の状況に応じてそれこそ分刻みの時間との戦いだと思う。農業も職人の世界なので当たり前といえば当たり前だ。

そのため期日や経路を固定した個別申請とはなじみにくく、ほとんどの場合は包括申請になると思う。

 

③趣味

航空法の中でドローンは商業利用を前提としているので趣味のドローンに関しては「趣味だったら手続きをしなくていいんじゃないか」という風に考えている人も多いのではないだろうか。

しかし、趣味と商業利用で飛行のさせ方に違いがない限り、やはり趣味でも許可・承認手続きが必要だ。

たとえば自宅の庭で飛行させようと思っていても、自宅が人口集中地区に該当する場合は許可が必要になるし、仮にそうでなかったとしても夜間に飛行させたり目視外で飛行させる場合は承認申請が必要になる。

セキュリティでの飛行にドローンを活用する場合も同様で、自宅の土地を所有していても手続きが必要なことに変わりはない。

趣味のドローン飛行に関しては

趣味のドローン|逮捕されない!許可をとらずに飛行させるポイント

を参考にしてほしい。

 

許可・承認の取り方

ここまで読んで、なんとなく「この飛行のさせ方は許可・承認がいるのか」とぼんやりながら理解できたと思う。そしてあなたがその次に思うのは当然「どうすれば許可や承認がとれるのか」だろう。

ドローンの許可制度は前述したが国土交通省か所轄の空港事務所になっている。そして現在、数的にはほとんどの許可申請を国土交通省が受けているのだ。

これは空港付近の飛行と150メートル以上の高度の飛行は現実問題として「飛ばしたいけど、かといって特別な手続きをするくらいなら飛行させなくてもいいや」という総論の表れかもしれない。

そこでここではざっくりとした許可・承認の取り方を国土交通省の窓口に絞って説明したいと思う。

 

まずは国土交通省のホームページをチェック

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国土交通省はドローンの許可申請の現状を細かくサイトにアップしている。

2015年の12月に制度が発足したばかりなので(2016年7月現在では)はっきり言えばまだ試用期間なのだろう。

3か月前と現在では同じ申請書では通用しないことも多いし、どんどん窓口の見る目が肥えて手厳しくなっているという印象だ。

私の経験上、窓口は常に5~6名の担当官ですべての申請をさばいていて早朝から夜中の11時くらいまで働きずめのように感じる。本当に大変な作業量だと思う。

そんな中で質の低い申請書を送ると遠慮なく質の低さを指摘されることになる。夜中の11時くらいに指摘のメールを受けるときの怖さと言ったら・・・

覚悟して申請にのぞもう。

アイコン 虫眼鏡私の事務所に依頼があるうち、だいたい4分の1は「途中まで自分でやったけど、何度かやり取りするうちに無理だと思って依頼をした。」のパターンだ。

そしてそのなかで「国土交通省の担当官が不親切で教えてくれない」という泣きの声をよく聴く。

これは私の個人的な意見なので一つの意見としてとらえてほしいが、もちろん親切丁寧に教えてもらうのは理想かもしれないが、じゃあ本当にそれを徹底したらとても短期間で許可を出せるほどの人員がいないのも事実なのだ。

行政の側についた発言のようでしゃくに障るかもしれないが、中にはたいして申請の手引きを読まずに無手勝流に記載したものを一方的に送られることも多いだろうし、それであれば「もう少し勉強してから出直してください」と言われても仕方がないだろう。

担当官は真剣なので、こちらも真剣に取り組まなければ真正面から向き合ってもくれない。(担当官の)彼女ら彼らは安全の担保という大変大きな責任を背負っているので厳しいスタンスなのは当然だと思うし、仕方のないことだとも思う。

 

申請から許可までの全体像

許可要件

実際の申請書のトップページ↑

ドローンの許可制度は、現在のところまずはメールで申請書の不備がないかをやり取りし、そのうえで本審査を受け、許可になるというスタンスをとっている。

許可までの流れを見てみよう。

①申請書の原案の送付

メールで国土交通省航空局に申請書の原案を送る。他の事務所や一般の方がどういう形式かはわからないが、当事務所はすべてPDF形式で一綴りにして送付している。

(↑の画像は申請書のトップページだが、実際には20枚程度の申請書のボリュームになり、もっと増えることもザラだ。)

 

②国土交通省との調整

申請書の原案をメールすると、主に次のパターンの返事が来る

①技術上の件で調整が入る

②申請書に矛盾があるのでやり直し

③申請書の体裁が整っていないのでやり直し

④勉強しなおしてから出直してください

このうち①はたとえば「交通量の多い交差点の付近なので飛行高度をもう少し下げてほしい」とかのいわゆるお願い的なもので、仕方のない指摘だとも思う。

しかし、②③に関しては遠慮なく多数の指摘をもらうし、あまりにも指摘が多いと④のパターンになってしまう。

そして、これは最初からは無理だと思うが、指摘する箇所がまったくなく、即本審査ということになると4~5日たってもメールがこないことになる。

無視されているのではなく、むしろ好ましいと思おう。

 

③許可の通知

当事務所の場合、本審査に移行してからだいたい一週間から2週間くらいでメールで許可になった通知が来る。

もちろん本審査に移行してからなので不備があったりした場合はもっと長い期間かかるし、あきらめることもあるだろう。

ほとんどの場合はメールで許可証が添付されてくるのでこれを携帯すれば問題ない。

 

④調整済みの申請書の送付

メールで許可証が添付されているが、これは国土交通省のサービス的なもので、実際にはこの後に申請書に押印をして送付し、許可証を郵送してもらうことになる。

これを省略すると許可が取り消しになる可能性もあるし、窓口の担当官からすれば「せっかく待たせないようにメールで添付しているのにそれに甘えて本申請をしてくれない」となってしまう。

メールで許可証を添付されたとしても、かならず申請書の原本を郵送しよう。

 

個別申請と包括申請

ここまでで大体許可制度の全体像と許可までの道のりがわかってくれたと思う。

次に、許可の種類として大きくわけて個別申請と包括申請の二つを紹介したいと思う。

 

個別申請

正確に言えば個別申請という言葉は国土交通省のサイトにはないのだが、窓口の担当官とやり取りをすると出てくるキーワードなのでこのように記載したいと思う。

個別申請とは「いつ、どこで、だれが、なにを」飛行させるのかを指定して申請するものだ。

このうち「誰が」とは要するに申請者や操縦者のことだ。そして「なにを」はドローンの機体になる。これはこの後に説明する包括申請でも同様だ。

個別申請は、「○月○日に○○の住所で飛行させます」という申請だ。経路も時期も特定させるのだ。

時期に関して言えば、実際には1~3か月の猶予期間を与えられるのでたとえば天気が悪かったり操縦者が病気をしたりということにも対応ができるので安心してほしい。

 

包括申請

包括申請は、上記の通り、期日と飛行場所を特定しないで申請するものだ。

ほとんどの申請者は事前に期日と経路を指定するのは面倒くさいし、どこを飛行させるのかは事前に予測がつかないので包括申請を希望する。

もちろん包括申請は自由度が高いという面ではメリットがあるが、その代わりに3か月に一度飛行実績を報告しなければならないし、申請そのものの難易度も個別申請よりも高い。

ドローンの許可制度は安全の担保という面が一番大きいので本来であれば事前にいつどこで飛行させるのかを行政側に申告するべきなので、個別申請のほうが望ましい。

そのため仮に包括申請を取得しても飛行実績が伴わなかったり、飛行したエリアと許可されるエリアに矛盾がある場合は今後修正されるかもしれない。

 

許可取得後は・・・

個別申請の場合は許可取得が一つのゴールになるが、包括申請の場合は3か月に一度飛行実績を国土交通省に報告することになる。

包括申請は飛行させる前に経路や時期を特定する必要がないので便利だが、それでは個別申請の意味がなくなってしまうし管理もしにくいだろう。

そのため仮に包括許可を取得しても「いつ、どこで」飛行させたのかを細かく記載し、それを申告することになるのだ。

飛行実績の報告については

ドローン許可・承認取得後の飛行実績の報告のやり方

を参考にしてほしい。

 

自分で申請するか、行政書士に依頼するか

実際にドローンを申請するのは①自分で申請する か ②行政書士に依頼する の二つのパターンがある。

私は行政書士なので「それであれば行政書士に依頼しましょう」というスタンスを取りたくなるものだが、我田引水はあまりにもせこいと考えているので双方のメリットとデメリットを検証してみたいと思う。

比較

自分で申請する

おそらくあなたは「ドローンの申請って難しそうだな」と思ったかもしれないが、私の正直な感想では、「できる人は自分でもできるし、できない人はできない」という極めていじわるなものだ。

いじわるかもしれないが、これは私が多くのドローン申請をやったうえでのものなので飾りのない意見だと思ってもらっていいだろう。

自分でできる人とは、以下のひとだ。

①パソコンで画像の処理ができる

②PDFにしてひとまとめにすることができる

③申請の手引きを読み込み、理解できて、それを文章にできる

④担当官に叱咤されてもへこたれない精神力を持つ

最低限、これらがないととても許可にはたどり着けないだろう。飛行エリアの書類は画像処理ができなければならないし、PDFにできなければ申請の体裁を保てない。

逆に言えばこれらができれば自分で許可を取得することは可能だろう。

 

もしあなたが自分で申請しよう!行政書士なんかに依頼するのはばかばかしい!とお考えの場合、私は止めないし、できればそうあるべきだというスタンスをとっている。

自分でやる!ドローン許可申請シリーズ

を参考にしていただき、ぜひ許可や承認を取得する一助にしてほしい。

ただし、ドローンの許可申請は日進月歩でものすごい勢いで窓口が進化している。そのためここでの記載は最低限度の技術だととらえていただき、参考にするスタンスととらえてほしい。

 

行政書士に依頼する

行政書士は行政庁に提出書類を代理で作成することができる法律職だ。”ドローン 許可”で検索すればじゃんじゃん「ドローンの許可は○○行政書士事務所へ!」というフレーズを見かけるだろう。

行政書士に依頼するメリットは確実性と期間の短縮だ。

あなたが自分で許可申請をしても途中であきらめてしまうかもしれないし、許可になるまで何か月もかかるかもしれない。

行政書士であれば確実に、最短で許可取得するだろうし、面倒な窓口とのやり取りもしないで済むだろう。叱咤されるのももちろん行政書士の仕事だ。

デメリットはもちろん費用がかかるということだ。最低でも数万円はかかってしまうのでもったいないと考えるのであれば自分でやるしかないだろう。

逆に言えば、ここにあげるメリットとデメリットを比較すれば簡単に自分でやるべきか、行政書士に依頼するべきかがわかるだろう。

アイコン NGでは、どの行政書士でもドローンの申請ができるのかといえばそれはちがう。

ドローンの申請は専門性が高いのでスムーズに許可を取得できる行政書士は多くはないだろう。

かならず依頼する前に見極めて依頼をするようにしよう。

 

まとめ

ここまで読んだあなたはよほど熱心にドローンの許可を調べているのだろう。

おそらくこのサイトはドローンの許可に関して紹介するものの中では最も多くみられているサイトだ。このページに行き着く前にすでにこのサイトを見たことがある人は多いだろう。

私は多くのドローンの申請を代行しているが、依頼人の中には全く知識がない人というのは実は少ないと考えている。あなただってここまで読めば立派に知識を持っているといえるだろう。

ほんの少しの知識で危険な飛行をさせてしまうことを回避できたり、最悪な場合書類送検や逮捕になるようなことも避けることができるのは、ここまで読破したあなたなら理解できると思う。

にもかかわらずどこを見渡してみてもわかりやすくドローンの許可制度を紹介するサイトは少なく、国土交通省のホームページだけでは難しいし、あれだけで理解しろというのが無茶な話だろう。

 

このページを皮切りに、あなたが自分で「どうすれば法律の範囲内でドローンを飛行させることができるか」を判断し、実際に安全に飛行させることを願っている。

あなたが安全にドローンを飛行させる。それが間接的にドローンの有益性と、将来性を高めるのだから。

監修

行政書士として年間300件以上の許認可・民事案件の依頼を受ける。
ドローンの許可・承認の取得は制度発足時から常に業界をリードし、実績と経験で他の事務所を圧倒する。
自身もドローンのユーザー(PHANTOM3 PROFESSIONAL)
行政書士 前場亮事務所
107-0052 東京都港区赤坂9‐1‐7 赤坂レジデンシャル534
tel 03-6679-2278(許認可)

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