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ドローンの制度は航空法の規制になるが、ガイドラインを読み込んでいくと許可と承認という言葉が出てくる。

これは航空法132条の1と132条の2にそのものずばりが記載されている。条文に書かれているのであるから適当につけた名称ではない。

しかし、よくよく考えるとなぜあえてわかりづらく”許可”と”承認”に分けているのだろうか?

ここで検討してみよう。

 

許可と承認の違い

行政法学上の分類を見てみる

ウェブアートデザイナー

私は行政書士という立場で、行政法を試験勉強でいやというほど勉強した。最初にすこし堅苦しい話になるが、できれば読み進めてほしい。

行政法学上、許可とは一般的に禁止されている行為にたいして、一定の条件をもとに申請をした者に対してその行為をできるようにする行為だ。

例えば医者(医師免許)や美容師の免許などはわかりやすい許可と言える。

医師とか美容師とかを名乗って業務にする場合、試験にパスしたり学校の授業を受けたうえで国家試験を経てやっと名乗れるようになることはおそらく知っているだろう。

この場合、だれでも自由に医者とか美容師とか名乗れるとしたら世の中とんでもないことになってしまう。

それであれば一般的に医者とか美容師とかを名乗ることを禁止にして、名乗りたいんだったら試験にパスしろよという図式だ。

これが”許可”の一般的なイメージだと思っていい。

 

ドローンの”許可”とは?

では、これをドローンの制度に当てはめてみよう。

2015年12月にドローンは航空法の規制下になった。

それまでは直接の規制はなかったので(正確には間接的な規制はあった)自由に飛行させても文句は出づらかったが規制下になったことでドローンは以下の空域の飛行させることを禁止させられたのだ。

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・人口集中地区

・高度150メートル以上の空域

・空港付近のエリア

これらのフライトは全般的に禁止にし、飛行させたいのであれば条件を整えて申請をしてくれれば許可するよというものだ。

これを見てわかる通り、ドローンの”許可”は空域にフォーカスした制度でありことがわかる。

 

では”承認”とは?

次に承認を見てみよう。まずは条文を検討しよう。

航空法132条の2項

無人航空機を飛行させる者は、次に掲げる方法によりこれを飛行させなければならない。ただし、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、次の各号に掲げる方法のいずれかによらずに飛行させることが航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を損なうおそれがないことについて国土交通大臣の承認を受けたときは、その承認を受けたところに従い、これを飛行させることができる。

一  日出から日没までの間において飛行させること。(夜間飛行)
二  当該無人航空機及びその周囲の状況を目視により常時監視して飛行させること。目視外飛行
三  当該無人航空機と地上又は水上の人又は物件との間に国土交通省令で定める距離を保つて飛行させること。(人物件から30メートル離すことのできない飛行)
四  祭礼、縁日、展示会その他の多数の者の集合する催しが行われている場所の上空以外の空域において飛行させること。(催し物上空の飛行)
五  当該無人航空機により爆発性又は易燃性を有する物件その他人に危害を与え、又は他の物件を損傷するおそれがある物件で国土交通省令で定めるものを輸送しないこと。(危険物の輸送)
六  地上又は水上の人又は物件に危害を与え、又は損傷を及ぼすおそれがないものとして国土交通省令で定める場合を除き、当該無人航空機から物件を投下しないこと。(物件投下)
 

となっている。

ここからわかる通り、”承認”とは、ドローンの飛行のさせ方にフォーカスした制度であることがわかる。

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上記のようなルールを設けて「こういう飛行はしないように心掛けてほしい。もししたいんだったら承認を得てください」というものだ。

ぱっと見、許可制度の3つのカテゴリーに比べると危険の度合いが少ないし、そこまですることないだろうということでソフトなイメージの”承認”という言葉を使っているようにも思える。

しかし実際は、ドローンの承認は単純に”飛行のさせ方”にフォーカスした制度であって、禁止させていることには何ら変わりはないのだ。

 

”承認”のからくり

前述のように、ドローン制度に関しては、許可に比べると承認はソフトなイメージに聞こえるが、そうは問屋が卸さないシステムになっている。

ウェブアートデザイナー

航空法は157条でドローンの罰則を設けているが、許可と承認で罰則には違いがないし、要するに許可も承認も同じレベルで”やったらダメ”ということになっているのだ。

「なんだ、わかりづらいことをするなあ」と思う人もいるかもしれないが、行政書士の立場で見るとこういうことはよくあることだ。

とりあえず制度化をさせて、個別の事案についてはその時々検討しましょうというスタンスはどの分野の制度にもある。

いいかげんにも見えるかもしれないが、私はいろいろな法律の条文を読み込んできたのでこれくらいは許容範囲内だ。

 

まとめ

いかがだろうか?まとめると

・ドローンの許可とは、空域に関する制度

(DID地区の飛行、空港付近の飛行、高度150メートル以上の飛行)

・ドローンの承認とは、飛行のさせ方に関する制度

(人および物件から30メートル離すことのできない飛行、目視外飛行、夜間飛行、催し物上空の飛行、危険物輸送、物件投下)

・イメージは承認のほうがライトに聞こえるが、実質はどちらも同じレベルで禁止されている

・罰則規定は許可と承認で違いはない

となっている。

色々説明したが、煎じ詰めれば許可も承認も要するにやったらダメで、やりたいんだったら申請してというものだ。

「承認のほうが許可に比べると危険度が低そうだから、申請しなくてもいいっしょ」というのは間違いなのだ。

ここでしっかりと押さえよう。

監修

行政書士として年間300件以上の許認可・民事案件の依頼を受ける。
ドローンの許可・承認の取得は制度発足時から常に業界をリードし、実績と経験で他の事務所を圧倒する。
自身もドローンのユーザー(PHANTOM3 PROFESSIONAL)
行政書士 前場亮事務所
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