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ここ数年、特に九州地方を中心に大雨や台風、地震の被害が続いている。

テレビなどでの報道番組ではドローン映像によって被災地の状況を映し出されることもあるが、ではドローンの災害時の活用にはどこに注意すべきだろうか。

ドローンの災害時の活用については賛成意見もあるだろうし、反対意見もあるだろう。

単純に賛成・反対ということも大事だが、それ以上にどこにポイントがあるのかを抑えたうえであなた自身の意見を持つことが大事だと思う。

アイコン 目このページでは、空撮用の普及型のドローンを災害時に飛行させることで逆に救助作業の足手まといになったり、災害救助とはいっても名ばかりで実態は野次馬精神であったり功名心からくる動画撮影であることに対して批判的なスタンスで記載しています。
そうえで、災害救助にドローンが活用できることは事実であり、適切に準備した機体設備と操縦者の技術によっては素晴らしい活躍の見込める分野であるととらえています。
災害時は平時と違い、きわめて局地的な判断が求められるため、一般的な空撮などの目的で設計されたドローンと災害用に特殊に設計したドローンを並列に扱うことはできません。
また、災害時の野次馬目的のドローン飛行はほんの一部であり、全般的にはみなさま理性的な判断をされていることも十分に理解しております。
ユーザーのみなさにおきましては当サイトのスタンスをご理解の上お読みくださいますようお願いいたします。

 

ドローン 災害時の活用

 国土交通省のHPから基本姿勢を読み解く

まずは、以下の文言を読んでほしい。

(7月7日付け)
 福岡県及び大分県における大雨(特別警報)に関し、被災地周辺では多数の捜索救難機が活動することとなっています。7月6日~7日の間に設定されていた飛行自粛対象地域は解除されましたが、別添の地域においては、有人機の飛行に関して現地の陸上自衛隊による空域調整が行われることとなっています。
 このため、同地域においては、捜索救難機の安全を確保する観点から、引き続き無人航空機の不要不急の飛行は控えて頂きますようお願いいたします。ただし、報道取材等、真にやむを得ず無人航空機の飛行を行う場合には、事前に以下の連絡先までご連絡頂きますようお願いします。

(連絡先)
陸上自衛隊 西部方面総監部防衛部防衛課航空班
TEL:096-368-5111(内線:2650)
FAX:096-368-8380(外線直通)

以上、参照国土交通省HP

2017年7月の大雨で福岡県と大分県にたいへん痛ましい災害があった。

ドローンユーザーとしては災害のときにこそその全貌を伝えるべくフライトをさせようという考えもあるだろう。

しかし、この文章で国土交通省のスタンスははっきりと打ち出されている。

災害時のドローン飛行は不要不急の飛行を避けてほしいということなのだ。

 

災害時のドローン飛行のパターン

では、不要不急とはどのような事だろうか。

いろいろ意味合いはあると思うが、せんじ詰めれば「要らず、急がず」が無難な解釈になる。

必要が無かったり、緊急でなければドローンの飛行は控えようということだ。

「災害時に現場の状況をドローンで伝えることは必要なことだと思うし、今この瞬間をとらえなければ意味がないじゃないか」

という意見もあるだろう。もっともなことだと思う。

ただし、今回の大雨のように通常の想定を超えるレベルの災害に関していえば、一般人が貢献できることは限定的だと考えるのがセオリーだろう。

国土交通省の文言にも

有人機の飛行に関して現地の陸上自衛隊による空域調整が行われることとなっています。

との記載がある。自衛隊は有事のために特殊な訓練を積んでいて、このような時にこそ力を発揮するのでまずはそちらに任せようということだ。

 

じゃあ、まったくダメなのか?

ここまで読むと「なんだ、結局ドローンは災害時に役に立たないじゃないか」というロジックにもなりかねない。

もしあなたが災害時にドローンを飛行させるにあたって”不要不急でない場合”を想定してみよう。

・安全が確保されたことを確認の上で災害現場を空撮する

・ドローンを使うことが唯一の手段である場合に活用する

・取り返しのつかない状況を回避するためにドローンを活用する

この3つであれば決して不要不急ではないだろう。

ドローンを使わなければ回避できない状況なのであれば「なぜドローンを使わなかった」となるだろう。

行政庁の発表によって安全宣言がされればドローンを飛ばしちゃいけない理由はない。

これらは不要不急とは言えないので飛行をひかえる必要はないと言える。

 

包括許可をとっていても現実的には難しい

ドローンの許可には包括許可といって、いつ・どこで・だれが・なにを飛ばしたのかを事前に申告せず、事後に飛行実績の報告をすればいいというカテゴリーがある。

この許可はフレキシブルなので当事務所でも扱う申請のほとんどが包括許可だ。

災害現場の空撮であればどこで起こるのかは事前にわからないので包括許可しか対応はできない。

しかし、実際問題として仮に包括許可をとっていたとしても民事上の承諾を得られないとフライトは難しいと思う。

他人の敷地の上空を飛行させるのはその他人の承諾が必要なのだ。

ただでさえ災害で打ちひしがれているのに「ドローンを飛行させてください」なんて言えるだろうか?

あなたがドローンユーザーで、かつ、その土地の管理者であればいいかもしれないが、それはレアケースだろう。

そうでない場合は民事上の承諾も検討すべきなのだ。

 

最悪なパターンを検討しよう

これはこのサイトを見てくれているあなたには該当しないと思うが、例えば興味本位でドローンを飛行させた結果、自衛隊の救助活動の邪魔になったなんてことはわかりやすい最悪なパターンだろう。

災害時の救助活動は、下手をすれば救助する側も巻き込まれる可能性がある。そんな張りつめた空気の中でドローンが無茶なフライトをさせていたら決していい気はしないし、足手まといに思われるだろう。

また、被写体になる側の心理も検討しよう。

災害時は誰しも心細いし、不安は最大化する。そんな時にドローンが無遠慮に付近を飛行していたら災害時のプライバシーを侵害された気にもなるかもしれない。

 

 

それでも災害空撮をしたい場合

ここまで説明しておいてやや矛盾するようだが、戦場に戦場カメラマンがいるように、災害現場に災害ドローンカメラマンがいるのはいつかは自然なことになるのだと私は考えている。

戦場に戦闘員以外のひとがいても足手まといだが、現場の状況を正確に伝えることは、現代社会では決して不用のものではないと思う。

ドローンにしたって、はっきり言えば人の生死がかかっている現場にもかかわらず物珍しさで飛行させれば見ている人はいい気はしないだろう。

このページに挙げた検討するポイントを押さえ、現場を空撮させるデメリットとリスクをわきまえ、それでも社会的に必要なんだと考えれば堂々と飛行させるべきだと思う。

もちろん法律違反を犯すのはダメだ。緊急かもしれないが行政上の手続きと民事上の承諾を得て、現場の邪魔になったり士気を乱すようなことは絶対に避けよう。

ひょっとしたら、あなたの勇気がドローンの可能性を広げることになるかもしれない。

 

アイコン ペンもちろん、災害対策のために研究をし、ドローンの機体を作りこみ、追及をしたものであればそれはいつか必ず大きなイノベーションになるでしょう。

その流れは大きな社会的意義がありますし、ドローンに期待されている可能性の一つです。

一方、このコンテンツでは、災害時に不用意な空撮をすることを軸に論じています。

そのためドローンそのものの可能性をおなじように検討することはできません。

このコンテンツとは主旨が違うのでまた別個の問題ととらえていただければ幸いです。

 

まとめ

ややネガティブなことを記載したが、災害時でもとくに一瞬を争うような局面ではやはりドローンの飛行は避けるのがマナーだろう。

緊迫した場面かそうでないかは当事者であればわかると思う。利己的な判断はしないで手堅く判断しよう。

そのうえで、もしあなたが災害時のドローン活用を真剣に考えているのであればルールやマナー、もちろん法的ポイントを押さえたうえで慎重に判断しよう。

 

映す側の理論で行動をすると、どうしても映される側の気持ちがおろそかにされがちだ。

被災者の気持ちと映す側の気持ちはどうしてもかい離があると思う。

全てをおさえることは難しいかもしれないが、災害は特殊な状況だからこそ最大限の気配りが必要だろう。

監修

行政書士として年間300件以上の許認可・民事案件の依頼を受ける。
ドローンの許可・承認の取得は制度発足時から常に業界をリードし、実績と経験で他の事務所を圧倒する。
自身もドローンのユーザー(PHANTOM3 PROFESSIONAL)
行政書士 前場亮事務所
107-0052 東京都港区赤坂9‐1‐7 赤坂レジデンシャル534
tel 03-6679-2278(許認可)

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