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画像:和田山町

兵庫県朝来市和田山町竹田の国史跡・竹田城跡周辺で、市が飛行を禁じている小型無人機「ドローン」の目撃が後を絶たない。風にあおられて墜落したことも。史跡を傷つけたり、事故になったりする恐れがあり、市は看板を設置するなどして、ドローンを飛ばさないよう呼び掛けている。(引用 Yahoo!ニュース)

ー引用ここまでー

 

竹田城は5年ほど前から上の画像のように雲の上にお城が浮かんで見えるような景色が徐々に有名になり、最近は”天空の城”とも呼ばれている。

僕もこの画像は素晴らしいと思うし、ドローンユーザーであればこの景色を何としても収めておきたいと考えるのは人情として理解できる。

ただし、ニュースにもなっているように竹田城ではドローンの飛行を禁止している。

「えっ?僕は国土交通省の許可を持っているけど?」と思う人はいるかもしれないが、結論としてはダメだ。

ここでその法的ポイントを解説したいと思う。竹田城での飛行を考えている人はその前に必ず読みこんでほしい。

 

竹田城がドローンを飛ばしてはいけない理由

立地の検討


竹田城は兵庫県朝来市和田山町竹田古城山169番地にある。

竹田城に目的がある人でなければなかなか訪れることのない場所だ。

スクリーンショット (29)

立地としてはDID地区には該当しないのでいわゆる”許可なく飛行できる場所”に該当するようにも感じられる。

そのためあなたが国土交通省の包括許可を取得しているのであれば飛行させてもいいと考えるのも無理はない。

 

国土交通省の許可は関係ない

前述のように竹田城周辺はDID地区(人口集中地区)に該当しないので国土交通大臣の許可は必要ない。

そのため

・夜間飛行

目視外飛行

・人および物件から30メートル離すことのできない飛行

・150メートル以上の高度の飛行

に該当しないのであれば飛行することはできる。(もちろん危険物輸送や物件投下もダメだ。)

ただし、これは航空法上の規制であって、ドローンは航空法以外にも規制を受けるのでこれだけを見て「飛行させることができる」と考えるのは早計だ。

 

30メートル至近の飛行は航空法上もNG

航空法では規制がないと説明したが、実際の飛行ではそうもいかないので追記しようと思う。

竹田城はもちろんあなたのものではないし、管理権者から許諾を受けることができないのが普通だ。

そのため”人および物件から30メートル離すことのできない飛行”に該当するので国土交通大臣の承認が必要になる。

30メートルよりもヒトやモノの近くに接近するのは航空法上も禁止されているのだ。

通常の心理であれば竹田城跡に近づいて接写したいと考えるとおもうが、この場合は無許可(承認)ではだめということになる。

 

かりにモノから30メートル離して飛行をさせたとしても、30メートル以内に人が入らないようにあなたが他人を規制をすることはできない。

この規制はDID地区での規制と同様の趣旨ととらえていい。

誤動作や制御不能を考えての規制なので当然守るべきだ。

 

文化財保護法での規制

スクリーンショット (30)

竹田城は文化財保護法での史跡名勝記念物に指定されている。

そのため一般的なモノのように扱ってよいものではなく、「みんなで保護して後世に残そう」という意味合いが強い。

そのため文化財保護法の規制を受け、棄損したりすれば罰則の適用を受ける。(以下青字 文化財保護法)
第百九十六条  史跡名勝天然記念物の現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をして、これを滅失し、き損し、又は衰亡するに至らしめた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
2  前項に規定する者が当該史跡名勝天然記念物の所有者であるときは、二年以下の懲役若しくは禁錮又は二十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

当たり前だが竹田城跡の管理者としても保全の義務があるので棄損の可能性がある場合は危険の排除という目的でドローン飛行を禁止させるのは当然の行為だろう。

 

民法上の所有権の侵害

スクリーンショット (28)

また、民法では207条で以下のように規定されている。

第二百七条  土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。

そのため「上空であればドローンを飛ばしたっていいでしょ」というのは通用しない。

所有権を侵害すれば損害賠償を受ける可能性があるし、それ以前にいい迷惑だ。

あなたの家の上空を他人のドローンが飛行されたらいい気はしないと思うが、竹田城だって同じだろう。

上の写真のようにはっきりと禁止されているのであれば、それはイコール法的な根拠なのだ。

 

まとめ

ここまで理詰めで説明しておいてやや矛盾するようだが、私はドローンの許可を取得する行政書士として、また一人のドローンユーザーとして、あなたが竹田城を空撮したいと考える気持ちはよく理解できる。

ただし、今回のようなニュースが続けばドローンの規制がさらに厳罰化するのは簡単に想像できるだろう。

(例えば文化財の周囲100メートルは一律にドローンの飛行を禁止するなどの規制)

法的にこれだけ規制があるのであれば、やはりダメなものはダメだ。あなたには絶対にしてほしくない。

 

アイコン 目ここまで読んで、「それでも俺は竹田城を空撮したい」「なんで自由を奪うんだ」「迷惑かけなければいいんでしょ」「俺だけは許して」と考えるのであれば、私は何も言わない。
それはそれであなたの理論で行動すればいいだろう。
飛行させた結果あなたが法的制裁を受けたりしても知ったこっちゃないし、それを止める権利は私にはない。
ただし、その結果ドローン発展の可能性を狭めることになるし、イメージも悪くなる。
いい大人であればそれくらいのリスクは知っておこう。

 

ドローンは、操縦する人には大きな自由を手に入れることができるが、自由には義務が付きまとうものだ。

残念だがドローンはまだまだ「得体のしれないもの」というイメージが多いことはドローンユーザーであればある程度理解できるだろう。

「迷惑だ」「うるさい」「プライバシーを侵害している」こういう声もあることは、ドローンユーザーとしては謙虚に受け止めるべきだと思うが、いかがだろうか。

ドローンの”飛行させる自由”を守るためにも、できれば参考にしてほしい。

監修

行政書士として年間300件以上の許認可・民事案件の依頼を受ける。
ドローンの許可・承認の取得は制度発足時から常に業界をリードし、実績と経験で他の事務所を圧倒する。
自身もドローンのユーザー(PHANTOM3 PROFESSIONAL)
行政書士 前場亮事務所
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